歯周病は歯磨きで治るのか?
歯周病は、ごく軽度であれば歯磨きだけでも治る場合があります。しかし多くの場合は、歯磨きだけでは治りません。歯科医院での歯石除去などの治療を同時に行わなくてはなりません。しかし、いずれの場合も、歯周病の治療には「歯磨き」が必要不可欠です。
歯周病治療の基本
歯周病の原因は、歯周病菌です。歯周病治療の基本は、歯周病菌をきちんと除去する事です。歯周病菌は、歯と歯ぐきの境目の溝“歯周ポケット”に多く繁殖します。歯周ポケット内の細菌を、毎日の歯磨きでできるだけ除去する事が大切です。そして、毎日の歯磨きで足りない部分は、歯科医院で機械を使ってクリーニングを行います。また、歯石が付着している場合には、歯石の除去が必要です。
軽度の歯周病の場合
軽度の歯周病の場合は、歯石の付着が無ければ、歯磨きだけで治す事ができます。普段の歯磨きの仕方を見直し、歯周病に効果的な歯磨き方法を続けるようにするのがポイントです。ただし、健康なお口の方でも、歯石の除去は半年に1度は必要です。軽度の歯周病でも、多少の歯石が付着している事が多いので、出来る限り歯科医院で歯石除去を行ってから、丁寧に歯磨きをした方が効果的です。
歯周病に効果的な歯磨き方法
歯周病には、歯と歯ぐきの境目“歯周ポケット”を中心に歯磨きをするのが効果的です。虫歯予防などで、歯を磨く時のポイントとは方法が少し異なります。
1.毛先の細いやわらかめの歯ブラシを使用する
2.歯と歯ぐきの境目に45°くらいの角度で歯ブラシを当てて磨く
3.細かく振動させるように優しく磨く
4.デンタルフロスや歯間ブラシを併用する
歯周ポケットの中の細菌を歯ブラシでかきだすようなイメージで、優しく磨くのが基本です。そして、歯と歯の間の部分の歯周ポケットには、デンタルフロスや歯間ブラシが必須です。歯周病に効果的な歯磨き方法をマスターするためには、一度歯科医院のブラッシング指導を受けるのがオススメです。
中程度から重度の歯周病の場合
重度の歯周病の場合は、歯の周りの組織がかなり侵されており、歯周ポケットは深くなり、多くの細菌が繁殖している事が考えられます。歯磨きだけで完治するのは難しいでしょう。歯科医院で歯石の除去と、歯周ポケット内の細菌のクリーニングを繰り返しながら、家での徹底した歯磨きが必要です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。歯周病は、早い段階であれば、歯磨きで治す事が可能です。しかし、自分では進行の程度を把握する事も難しいため、やはり一度歯科医院を受診する事をオススメします。また、歯石は歯磨きで除去する事ができません。歯石が付着していると、その部分の歯周病菌が繁殖しやすくなりますので、必ず歯科医院で定期的に除去するようにしましょう。