歯周病予防にガムは効果があるのか?
歯周病予防に“ガムを噛む事”は効果的だと言われています。では、どのような理由で歯周病予防効果が期待できるのでしょうか。
唾液による効果
ガムを噛むと、噛む刺激によって唾液がたくさん分泌されます。唾液には様々な作用があり、歯周病を予防する力も備わっています。唾液がたくさん分泌されれば、歯周病予防効果も大きくなります。中でも「抗菌作用」と「自浄作用」は歯周病予防に効果的です。
1.抗菌作用
唾液には、“ラクトフェリン”“リゾチーム”などの、抗菌物質が含まれています。抗菌物質によって、歯周病菌の増殖を防ぐ事ができます。
2.自浄作用
唾液が口の中を流れ続ける事で、“自浄作用”が働きます。流れ続ける唾液は、口の中の細菌や汚れを洗い流します。
歯ぐきの血行が良くなる事による効果
ガムを噛む事による適度な刺激は、顎とその周囲の血行を良くします。歯ぐきの血行も良くなるので、細菌への抵抗力が増します。
ガムの薬効成分“ラクトフェリン”による効果
“ラクトフェリン”は、唾液の抗菌作用に関係する物質で、母乳などにも含まれ、様々な免疫機能に関係します。様々なガムが市販されていますが、有効成分として“ラクトフェリン”が含まれるガムの場合は、その効果も期待できます。“ラクトフェリン”は、歯周病菌から発生する毒素の働きを抑制し、免疫力を高める効果もあるので、歯周病予防に効果的です。
ガムを選ぶ時の注意点
ガムは、様々なものが市販されているので、選ぶ時に迷う事があるかもしれません。できるだけ歯周病予防のための“ラクトフェリン”配合のものや、虫歯予防のための“キシリトール”配合のものを選ぶようにしましょう。そうでないものの場合には、糖分が多く含まれている可能性があります。せっかく歯周病予防のためにガムを噛んでいても、虫歯になりやすい糖分が含まれていては意味がありません。ガムの成分表示表をみて、「糖類」が「0g」である事を確認して購入するようにしましょう。
ガムだけで歯周病予防はできない!
ガムには歯周病予防効果がありますが、「ガムを噛んでいる」だけで歯周病を予防できるわけではありません。歯周病の最大の原因は、「歯周病菌」であり、ガムを噛むだけでは、付着している歯周病菌をきれいに除去する事はできません。歯周病予防で最も大切なのは、「徹底した歯みがき」「歯科医院の定期健診・クリーニング」です。補助的な歯周病予防策として、「ガム」を利用すると良いでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。歯周病予防にガムは効果的です。主な効果としては、ガムを噛む事で増加する“唾液の分泌”による効果です。唾液の持っている歯周病予防効果を引き出す事が出来るのです。歯周病予防の1つとして「ガム 」を取り入れてみるのはいかがでしょうか。